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リサイクルショップの仁義なき戦い・中編

Img_2240中編。

ひとしきり沈黙が続いたのち、彼は驚くべき台詞を口にした。

「その、こちらのチェアは買い取り致しかねます」

私は愕然とした。そう言われるのがイヤだから、事前に電話確認して店舗を訪れたんだっつーの。呆然とたたずむ私を見て、店員がたたみ掛けてくる。

「仮に買い取る場合は、一円ということになりますが……」Img_2241

ぎょぽーん。あい、べっぐ、ゆあ、ぱーどん?

一円、いちえん、いちYEN、イェン、イェン、イェン……

私は素で絶句し、激戦の果てに僅差の判定で敗れ去ったボクサーのように立ちすくんだ。風の音までが、一円、一円、アハハハ~ン、と囁いているように聞こえた。

店員はしゃちほこばって返事を待っている。

Img_2244私は考えた。このチェアを持ち帰るということは、とりもなおさず、半泣きになって運んだ努力が無駄になるということであり、もう一度、七階の我が家までえっさほいさ運び入れる必要が生ずるということだ。

マジ、かったりーって。あーもう、自棄だ、売っちまうか。

が、しぶしぶ承諾しようと口を動かしかけて、気づいた。

ははーん、そういう作戦か。

危ない、危ない、まんまと彼奴らの術中に嵌まるところだった。Img_2504

つまり、彼奴らにとって、チェアを一円で買い取ることは既定路線だった。が、買い取り価格が一円だとわかっていたら、三日続けて徹夜マージャンを打ったあとならともかく、まともな人間なら、わざわざ一円のためにクソ重たいチェアを店まで持っていくのは間尺に合わないので、心変わりしてそのままチェアを使い続けようとするだろう。少なくとも、売却処分という考えは一時、保留するはずである。

だからこそ、彼奴らは電話でチェアを買い取るとだけ言い、具体的な買い取り価格についてはお茶を濁したのだ。

後編に続く。

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コメント

どうなるんだろ~?!
粗大ゴミで出せば、反対にお金が掛かる。。。
というのなら、1円でも~ですし、
本当はもっと金額がつくのに
わざとこういう値段にして、儲けようとしてるのか。。。
見極められない~~(>_<)私なら
続き、楽しみです。

投稿: もちゅみ | 2009年1月 9日 (金) 18時21分

もちゅみさん。
粗大ごみも出すだけで高いですもんね、昨今は。
後編ですべてが明らかに! って、たいした結末じゃないですけど。

投稿: とら猫 | 2009年1月 9日 (金) 22時39分

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