いちご姫の旅立ち
猫よりも人が好きなぼたん嬢はともかく、保護してから四か月経つのにまともに触らせてもらえず、人差し指でおでこをツンツン突くのが精一杯なほど警戒心の強いいちご姫は、さすがにもらい手が見つからないのではないかと諦めてかけていたので、夫婦ともども、いささか驚いている。
なんでも、いちご姫を引き取ることになったEさんは、里親さん募集サイトでいちご姫の
写真を見てひとめぼれしたそうな。
そのサイトには、いちご姫とそっくりなハチワレ猫が何頭も掲載されているので、そのなかで注目されるのは大変なことである。
にもかからず、Eさんはいちご姫を選んだ。
要するに、縁があったということか。不思議なものだ。
約半年で三頭なので、二か月に一頭のペース。
まあ、こんなものだろう。ペースを上げるつもりもないし。
こういう活動はヘンに気負うとおかしな方向へ行きがちだ。あくまでも個人のできる範囲で、責任を負える範囲でやっていくのが好ましい、と思う。
同胞を募って大掛かりにやっているボランティアの方々もいるが、天邪鬼な我々にはそういうやり方は向かない。組織立って活動すると、どうしても、組織のなかで力関係が発生し、政治が干渉してきやすいので。
私たちはただ、目の前に救える猫~ずがいるから救っているだけ。高尚な理念を引っ張り出さねばならないほど難しいことをやっているつもりは毛頭ない。
それにしても、どの里親さんも素敵な人たちばかりだ。
いちおう、自分が関わりを持った猫~ずであるし、親心というか、最低でも、自分たちと同じくらい猫~ずを幸せにできる人たちのもとで寿命をまっとうしてもらいたいと思うが、彼らになら安心して預けられる。
ぼたん嬢も、いちご姫も、幸せに暮らしていけそうだ。
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